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2021.02.15

人と人をつなぐフリーライブで音楽あふれる街に[前編]はまあこばこ/藤根政幸さん・ボンゴさん

 

~自然なスタンスでできることをする~

 

2017年、浜松駅前を中心にフリーライブ活動を支援するグループ「はまあこばこ」が生まれました。それまで浜松市内でライブ演奏する場所は有料のライブハウスなどに限られ、10代のアーティストにとって思うような活動ができないという背景があったのです。今回は、若いアーティストたちの活動を支援し、浜松の街に音楽をあふれさせることを目的として活動する「はまあこばこ」の代表である、藤根政幸さんとボンゴさんにお話を伺いました。

 

▲ボンゴさん(左)、藤根政幸さん(右)

 

 

―― はまあこばこを立ち上げられたいきさつを教えてください。

(藤根) 今、崎山蒼志君(※1)や諭吉佳作/men(※2)がミュージシャンとして活躍するようになっていますけど、私たちが出会った当時はまだ中学生だったんですよね。やはりその年齢だと発表する場がすごく限られてしまう問題がありました。ライブハウスに出演するにしても保護者がついていかなければならないですし、夜遅い時間の開演だったり、チケットは出演者ノルマがあったりして、時間的にも金銭的にも負担が大きい。それでもなんとか活動の場を広げられないかということで、保護者の皆さんがライブ会場として公共施設を使うことを模索し始めました。その話を聞き、我々もぜひお手伝いをさせてほしいということになったのです。

(ボンゴ) 当時は街中でフリーライブをするという機会が少なく、ライブとなるとどうしてもライブハウスに出演するしかなかったんですよね。そうなると保護者の負担も大きくなってしまう。特に崎山君は積極的に、それこそ毎週でもライブをしたかったようですけど、さすがに毎週は厳しいと。あとは多くの人に聞いてもらいたいということで、本人たちもフリーライブをやりたいという意向を持っていましたね。

 

―― 元々、お二人は知り合いだったのですか?

(藤根) 私とボンゴさんは、二人ともライブハウスの常連客同士でした。ボンゴさんはプレーヤーとして出演することもあるのですが、私はもっぱら観る専門(笑)。いろんなライブハウスでボンゴさんを見かけていたんですよね。それで私から話しかけて、交流が始まりました。

(ボンゴ) ですね。なんか話しかけてきましたね(笑)。

(藤根) 話しかけたのは、直感(笑)。「この人はつかまえておかないといけない」と思ったんです。

 

▲「路上ライブをきっかけにライブに通うようになった」と藤根さん

 

―― 具体的な活動内容はどういったことをされているのですか?

(藤根) フリーライブの運営ですね。会場場所の予約やライブ当日の会場設営、会場警備などを行っています。

(ボンゴ) 私はPA(※3)の担当です。もともと自分の趣味で簡単な機材を持っていたので、それを使おうかなと。結局、どんどん新しく機材を購入することになるんですけど(笑)。屋外のライブ会場にPAまで必要ないと考える人もいるかもしれませんが、いい音を出すことで街行く人に足を止めてもらえるのではないかと思っているので、そこはちょっとこだわっています。

 

―― とはいえ、アーティストの方々とは他人と言えば他人。そこまで献身的に協力するエネルギーはいったいどこから?

(ボンゴ) 崎山君の音楽を最初に聴いた時、「すごい才能だな」と感じました。「将来、絶対世に出るだろう」とも思いました。そんな彼の音楽を知ってもらうための、何かしらのお手伝いができればと思いましたね。そしてすごい才能というのは崎山君に限ったことではなくて、他にも世に出てほしいアーティストさんってたくさんいるんですよ。どうすればそういったアーティストさんを世の中の人に知ってもらえるんだろうと、以前から藤根さんとよく話していたんです。

(藤根) そうですね。ボンゴさんとは深夜のファミレスで閉店時間までよく話し合ったものです。その後、はまあこばこを立ち上げて、崎山君や諭吉さんが世に出てくれたことで、なんとなく見えてきたかなという感じですね。

 

―― 街中でフリーライブというスタイルにこだわりがあるんですか?

(ボンゴ) 街中を会場にすれば、いろんな方にアーティストたちの音楽を耳にしてもらえるということと、浜松は音楽の街と言われていることもありますので、街に音楽があふれてほしいなという願望があるからです。昔、海外へ行った時に繁華街の至るところでライブをしている光景を見たことがあるんですが、音楽の街ってこういうことじゃないかと。浜松も同じような光景になったらいいなと思っているんです。

 

▲パーカッショニストとしてライブ活動も行っているボンゴさん

 

―― はまあこばこのメンバーの皆さんはすべてボランティアとお聞きしました。

(藤根) 現在は7人で活動していますが、基本、すべてボランティアです。機材の購入ではボンゴさんが自腹を切られている状況なので、その点は申し訳ないと思っていますけれども。

(ボンゴ) 私は趣味の一環と思っているので構わないんですが、妻からは「何を目指しているの?」と言われます(笑)。

 

―― 活動をしていく上で、心がけていることはなんですか?

(藤根) メンバー間では、無理をしてまで活動はしない、プライベートで予定があるならそちらを優先してほしいと話しています。しんどい思いをしてまでやっていたとしたら、たぶん、私はもうやっていないですね。せっかくの休日です。私たち運営サイドも楽しみながらじゃないと続かないですよ。

 

 

浜松の若いアーティストが活動する上での実情を知り、活動をサポートしたいという思いから出発した「はまあこばこ」。後編ではアーティストたちとの交流や現在の在り方、今後への思いについてお聞きしていきます。

 

 

はまあこばこ

浜松の街中でフリーライブ開催を中心とした活動を行うボランティアグループ。若いアーティストの活動場所を提供し、才能ある地元のアーティストを広く知ってもらうことと浜松の街に日常的に音楽が流れていることを目標に活動を行っている。

http://www.hamaakobako.info/

Twitter @hamaakobako

 

 

※1 崎山蒼志: 2002年生まれ、浜松市出身のシンガーソングライター。母の影響から4歳でギターを弾き、小6で作曲を始める。2021年1月27日メジャーデビュー。

※2 諭吉佳作/men:2003年生まれ、県内在住のシンガーソングライター。小学6年の頃からスマートホンのアプリを使って作詞・作曲を始める。崎山蒼志のアルバムにも参加するなど関係も深い。

※3 PA:「Public Address」の略。ライブやコンサートの会場で、演奏する楽器や声の音量や音質のバランスを取り、拡声する機器のことや、機器を操作する人のこと。

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