［クリエイティブコア紹介］浜松パワーフードを基点とした観光誘客と地域の活性化 | トピックス

人2024.03.15

［クリエイティブコア紹介］浜松パワーフードを基点とした観光誘客と地域の活性化

浜松市創造都市推進会議では、市内で行われている創造的な事業を「クリエイティブコア事業」と位置付け、これら事業を市民の皆様へ発信する取り組みを2021年から始めました。創造的な活動の情報を共有することで、より多くの皆様に新たな発想や活動のヒントを得ていただきたいと考えています。

今回は、その中でも特に注目すべき5事業［モニタリング事業］である浜松パワーフード学会の取り組みをお伝えします。

浜松パワーフードを基点とした観光誘客と地域の活性化 / 浜松パワーフード学会

こんなことをしています

古くは徳川家康公の出世を支え、全国随一の健康寿命を誇る浜松市で収穫された健康食材「浜松パワーフード」を浜松で食べていただくことを積極的にPRし、世界が認める「日本一美味しい街浜松」を創り上げることを目指す民間団体です。生産者･加工業者･飲食店など100以上の事業者が加盟し、食を基点とした観光誘客と地域の活性化を目的とした活動を行っています。

事業の中心人物に聞きました。

秋元健一（AKIMOTO Kenichi）

普段はどんなお仕事をしていますか？

浜松産食材を使用した料理を提供する飲食店を営みながら、浜松の食の力をもっと広めるべく、「浜松パワーフード学会」を立ち上げました。また、「浜松市やらまいか大使」として、食を通じて浜松の魅力を伝える活動を行っています。

事業に関わったきっかけを教えてください。

東京で生まれ育ち、浜松の食の豊かさに魅せられて活動の場所をこの地に移しました。他県にいたからこそ、浜松の魅力をより鮮やかに感じることができたのかもしれません。そんな素晴らしい浜松の食ならば、世界から人を呼び、新たな市場を切り拓くことができると確信したことがきっかけです。

この事業の醍醐味・こだわりは何ですか？

浜松市は全国屈指の健康寿命を誇る政令指定都市です。歴史的には、浜松で17年を過ごした徳川家康は『命は食にあり』という言葉を残しているほど食を重視し健康を大事にされていました。そんな健康を支えているのは、国内トップクラスの品目数を誇る農水産物を収穫できる自然にあると思います。

「自然」「歴史」「健康」をテーマに、学会員同士の横のつながりを強く持もった仲間たちが様々な活動を行う事ができる醍醐味が、浜松パワーフード学会にはあります。

もっと知ってもらいたいことはありますか？

浜松は、保存食と呼ばれる食品が非常に少ない土地です。海･山･川･湖、それらに囲まれた肥沃(ひよく)な大地があり、温暖で雪が積もらない気候に、日照時間も日本トップクラス。季節を問わずに常に旬の食材を確保することができるから保存食を必要としなかったのだと思います。浜松はそんな「旬」食材の宝庫の街であることをぜひ知っていただきたいと思います。

知ってもらいたい理由を教えてください。

スペイン北部のバスク地方にはサンセバスチャンという世界屈指の美食の街がありますが、浜松にも負けず劣らずの食材の魅力があります。世界中の人々を「食」の力で魅了することができる、このポテンシャルを活かしていく事を浜松パワーフード学会は推進してまいります。

読者へのメッセージ

以前、県外の方から「浜松の方は、自分たちのことをあまり自慢されないのですね。」と言われたことがあります。浜松ではあたりまえの食こそが、他にはない素晴らしい文化ですので、ぜひ自信をもって浜松自慢をしてみてください。

～ここからは、事業の取り組みをより詳しくご紹介します～

世界が認める「日本一美味しい街浜松」を創り上げる

＜MADE IN 浜松＞の新しいお酒　ＥＮＳＨＵ（エンシュ）

ENSHUは浜松パワーフードの料理に合う、新しいお酒として2021年に完成しました。浜松市内にある浜松酒造･花の舞酒造の2社が同じ「ENSHU 」というブランドとして開発。原材料には浜松産の飯米を利用し、精米歩合90％とした、あえてお米のうまみを残した新しいお酒に仕上がっています。

ENSHUの名は、「この遠州で良いご縁に巡りあうこと」を願い、德川宗家19代当主である德川家広氏に命名いただきました。

浜松パワーフードの料理と合わせて頂くお酒として、学会に加盟する飲食店で提供を行い、好評をいただいております。

浜松パワーフード給食

給食の献立などを考える管理栄養士の方々に向けた講演会をきっかけに、2023年4月、浜松市内の公立小中学校では、月に1度「浜松パワーフード給食」の日が始まりました。

浜松産の食材の素晴らしさを実際の給食で学んでいただき、浜松のことをより好きになっていただきたいという私たちの想いが、管理栄養士の皆様を通じて子どもたちにも届いています。浜松パワーフードの輪は確実に広がっています。

聖隷福祉事業団保健事業部×浜松パワーフード学会　「栄養はなまる弁当」の販売

「食から地域住民を元気にしたい」という聖隷福祉事業団保健事業部の想いを形にするべく、新しいお弁当を作り出しました。フレイル予防に効果的な10食品群をバランス良く摂取できる20品目以上の食材の多くには浜松産を利用。聖隷福祉事業団保健事業部の管理栄養士監修のもと、半年以上の試行錯誤を重ねてお弁当を開発しました。季節毎に旬食材へメニューを切替え、2021年の発売開始から15万食以上を販売。本活動は浜松ウエルネスアワード2022の市民健幸部門において大賞をいただきました。

ALL浜松で世界が認める美食を創造する　浜松パワーフード推しの一皿総選挙の開催

市内の老舗飲食店が加盟する浜松料理協同組合と協力し、料理の歴史や技術、食材に対する知見を広げ、ALL浜松で料理界を盛り上げること目的に市内の飲食店がどこでも参加できる料理イベントを企画。生産者・料理人・消費者が共に浜松の食を楽しみ、「美食の街・浜松」として、新たな食文化を築くことを願っています。